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胃の裏側に膵臓という臓器があり、インスリンというホルモンを分泌しています。インスリンは食事に含まれる栄養、特にブドウ糖を身体のエネルギーとして利用できるように働いています。このホルモンが不足すると、吸収されて血液中に入ったブドウ糖が利用されずに血管内に貯留し、やがて尿にあふれ出ることになります。これが糖尿病です。
糖尿病は、4つのタイプに分類されますが、主なものは1型糖尿病と2型糖尿病の2つです。成人の糖尿病のほとんどは2型糖尿病で、小児は1型糖尿病の比率が高いのですが、どちらも「糖尿病」とひとくくりに呼ばれてしまうために、「子どもの糖尿病も大人の糖尿病の子供版みたいなもの」という誤解を招くことあるようです。しかし小児の糖尿病は成人のそれといくつかの相違点があります。
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1型糖尿病
小児糖尿病という場合、おおむね1型糖尿病を指します。1型糖尿病は、膵臓のインスリンをつくる細胞が破壊されるために発症します。発症の原因には自己免疫異常が深く関わっていると考えられており、ウイルス感染も誘因として推定されています。生活習慣は関係ありません。小児・若年期に多く発病し、インスリン療法が欠かせません。
2型糖尿病
遺伝的な体質に運動不足や過食、ストレスなどの生活習慣が加わりインスリンの作用が低下することで発症します。インスリン分泌が全く途絶えること少なく、分泌量の減少やインスリン抵抗性(インスリンの作用が低下する)によって血糖値が上がります。成人の糖尿病の大多数は2型糖尿病ですが、最近は小児の2型糖尿病の増加が問題となっています。小学生では2型に比べて1型糖尿病のほうが多いですが、中学生になると2型糖尿病の比率が高くなります。治療は食事・運動療法が基本です。
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☆1型糖尿病の治療
1型糖尿病では、膵臓でインスリンが作られないため、注射により体の外からインスリンを補うことが不可欠です。2型糖尿病で使われる飲み薬は、インスリンを作る細胞を刺激してインスリン分泌を促すものや、体内でインスリンの効き方を高めるものです。そのため、インスリンを分泌する細胞が破壊されている1型糖尿病でその効果は期待できません。インスリン療法の目的は インスリン注射によって、 血液中のインスリン量を健常な人の値に近づけ、 血糖値を一定の範囲内に保つことです。「インスリンの飲み薬はないの?」 これは、誰もが疑問に思うことですが、インスリンは口からのんでも腸内で分解され効き目がなくなってしまうため、注射以外の方法でインスリンを補うことはできません。
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☆2型糖尿病の治療
小児の2型糖尿病には以下の特徴があります。
- 肥満を伴っていることが多い。
- 成長期にあるので、摂取エネルギーなど年齢に応じた治療方法の調整が必要である。
- 近親者に糖尿病の人がいる場合が多い。
- 診断時にはインスリンの分泌能力は十分残っている。むしろ過剰に分泌されている(インスリン抵抗性が強い)。
- 薬物療法が不要なことが多い。そのために本人・保護者ともに病気であるという意識に乏しく治療をおろそかにしやすい。
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1.食事療法
糖尿病でも成長に必要なエネルギーを摂取する必要があります。肥満の場合も、摂取エネルギーをやや少なくする程度で、極端には減らしません。現在の体重が増えないように管理できれば、身長の伸びとともに肥満度の改善が期待できるからです。ただし著しい肥満や、成長期を過ぎて身長の伸びが止まっている場合は、減量のための食事療法が必要です。具体的な摂取エネルギーは、肥満の程度や糖尿病の状態などを考慮して医師が判断します。摂取すべきエネルギーがわかったら、その範囲内でバランスよく栄養をとるようにします。食事療法を始めるときに大切なことは、食生活を急に変えて完璧をめざそうとはしないことです。長年慣れ親しんだ食習慣は、そう簡単には変えられません。食事療法は長続きしてこそ意味があるのですから、できることから徐々に始めていきましょう。また、子どもの食生活は一緒に生活している家族の影響を強く受けますから、家族ぐるみで食習慣の見直しに取り組んでください。
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■改めるべき食習慣
- 間食が多い、おやつの買い置き
- 清涼飲料水の飲み過ぎ:糖分が多い。
- 早食い:食後に血糖が急上昇する。食べすぎる。
- 夜食: 睡眠中、長時間高血糖が続く。
- 濃い味付け:食べすぎの一因。
- 食事の時間が不規則:血糖値の変動が激しい。
- 好き嫌いが多い:栄養のバランスが偏る。
- 一人での食事:偏食になりやすい。
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2.運動療法
最近の子どもたちは、テレビゲームなどをして屋内で過ごす時間が増え、屋外でからだを動かす時間が減っています。運動療法はインスリン抵抗性を改善するので、2型糖尿病には有効な治療です。なるべく外で遊び、毎日30分以上はからだを動かしましょう。家事の手伝いなどはまさに一石二鳥です。
3.薬物療法
食事や運動療法で血糖値がコントロールできない場合、飲み薬を使用します。飲み薬は大きく分けて、(1)インスリン抵抗性を改善するタイプ、(2)食べ物の消化吸収を遅くして血糖値の上昇をゆるやかにするタイプ、(3)インスリンの分泌を促すタイプの3つがあります。一般的に、肥満を伴う場合には(1)や(2)、肥満を伴わない場合は(2)や(3)のタイプの薬が処方されます。飲み薬でも効果が不十分な場合には、インスリン療法を行います。
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