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糖尿病の食事


糖尿病食はバランスのとれた健康長寿食
 わが国の糖尿病人口は、増加の一途をたどり2010年には推定で1000万人に達するといわれています。糖尿病になると、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きが不十分になり、血液中のブドウ糖がエネルギーとしてうまく利用されなくなります。その結果、血液中のブドウ糖が高くなり、のどが渇く、だるい、トイレの回数が増える、食欲があるのに痩せるなどの症状が現れます。血液中のブドウ糖が高いまま放置しておくと、さまざまな合併症が起きてきます。糖尿病と診断されましたら、食事療法を実行して血糖のコントロールをよい状態に保ち、合併症の予防に努めることが大切です。糖尿病の食事療法といっても特別な食事があるわけではありません。一日の摂取エネルギーは制限されますが、糖尿病の食事は、栄養バランスのよい健康で長生きするための食事といえます。正しい食習慣とともに過食を避け、偏食せずに、規則正しい食事をすることです。
 
(食事のポイント)
1. 適正なエネルギーを
まず、自分に必要なエネルギーを正確に知ることです。一日に必要な食事のエネルギーは、年齢、性別、身長、体重、活動量を考慮して医師が指示します。一日に必要なエネルギーの算出方法は色々ありますが、最近は肥満指数(BMI)を使用します。
標準体重×生活活動量=必要エネルギー
(例)身長160cmで事務職の場合
1.6×1.6×22=56k3(標準体重)
56k3×活動量≒1500kcal
(27kcal)*経労作の25〜30Kcalの中間で算出
 
2. 栄養のバランスがよい食事を
一日に必要なエネルギーの次に大切なのが栄養のバランスです。 健康を保つために必要な栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル)や食物繊維等は、一日の必要量が決められています。(例)1500kcalの場合ですと、エネルギーの60%900kcal(220g)を炭水化物で、たんぱく質は15%225kcal(65g)を,脂質は25%375kcal(40g)が一日に最低必要な目安です。また、ビタミン、ミネラル、食物繊維を含む野菜は、毎日300g以上とる必要があります。最近は、脂肪の摂取量が増加し野菜のとり方が不足しています。
 
3. 和食を中心とした食生活を
 洋食は一般にエネルギー量が多くなりがちです。和食は、ご飯を主食に魚、卵、大豆製品などの主菜とよく合います。副菜として、お浸し、酢の物、煮物とほうれん草、小松菜、にんじん、かぼちゃと緑黄色野菜を上手に取ることができます。また、焼き物、煮物、蒸し物などは、油を使用しないため比較的低エネルギーの食事になります。主食、主菜、副菜の3つの組み合わせを、朝食、昼食、夕食の3回に平均に配分するようにしましょう。
(例)1500kcalの和食の献立例
(朝食)500kcal ご飯、味噌汁、納豆、おひたし、焼海苔、フルーツ、牛乳
(昼食)530kcal ご飯、豚肉のスタミナ漬、サラダ、茄子の姿煮、フルーツ
(夕食)470kcal ご飯、焼魚、炒め物、海草、冷奴
 
4. 油の使用は量と質を考えて
 油は1グラム9kcalと高エネルギーです。揚げ物、炒め物と油を使用した料理を摂り過ぎるとエネルギーを増やします。揚げ物は一日1回までとし、炒め物は2回までが適量です。サラダはマヨネーズより、ポン酢やノンオイルドレッシングに変えることでエネルギーを減らすことができます。炒め物はフッ素樹脂加工のフライパンを使用することにより油の使用量を減らすことができます。
5. 野菜を積極的に(野菜は1日300〜400g)
 野菜には生活習慣病に欠かすことのできない、ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含みます。一日に300〜400gが目標の摂取量です。400gのうち120g以上は緑黄色野菜でとりましょう。
野菜は、サラダだけでなく、茹でる、炒める、煮ることにより十分摂取できます。食物繊維は、糖質や脂質の吸収を遅らせるので、食後の血糖の上昇をおさえる効果があります。1食あたり1〜2品を目安に野菜料理を取り入れましょう。
 
6. 塩分は控えめに
 塩分のとりすぎは、高血圧をはじめとするさまざまな生活習慣病(脳梗塞、虚血性心疾患等)の引き金となります。平成12年の国民栄養調査では、成人1日あたりの平均食塩摂取量は、13.6gと「日本人の栄養所要量」成人1日10g以下という目標を上回っています。地域差もありますが、1日10g以下が目標です。
*因みに、日本人の食生活で抜くことができないのが味噌汁と漬物です。味噌汁1杯で塩分2g(200ml)、たくあん2切で1g(20g)の塩分があります。薄味に心がけ、調味料(塩、しょう油、ソース等)だけでなく、干物,佃煮,かまぼこ等の加工品の塩分にも気をつけましょう。
 
7. 嗜好飲料はほどほどに
@アルコールはエネルギーはありますが、栄養的な意味はありません。治療や合併症の予防にはできるだけ、禁酒をすすめます。
飲酒については、必ず主治医と相談して指示を守りましょう。
Aお菓子(おまんじゅう、ケーキ他)、ジュース等の嗜好飲料は多量の砂糖を含みます。糖尿病の予防や治療には好ましくありません。
 
8. 外食の取り方
 外食は、一般に炭水化物や脂質が多いいのでカロリーが高く、野菜が少ないのが特徴です。メニューによっては塩分を摂りすぎるという難点もありますが、しかし、外で働いている方にとり、外食を無視した食事療法はあまり現実的ではありません。外食も上手にとるこ
とにより指示エネルギーの範囲ないで食事療法を続けることは可能です。
*外食は、丼物よりも定食のほうが栄養のバランスが摂りやすく、目安もつかみやすいです。外食するときは、1食あたり500kcalが適当です。尚、摂り方については医師、栄養士にご相談ください。
 
9. 食品交換表を活用する
糖尿病の食事療法を実行するうえで、日本糖尿病協会が作成した「糖尿病治療のための食品交換表」を上手に活用してください。 
食品交換表の活用のしかたは、栄養士に相談してください。食品の交換にはルールがあります。
糖尿病の食事は、摂取エネルギーの制限がありますがバランスのとれた健康食です。適切な食事は血糖のコントロールを良くします。
続けることが大切です。
 

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