このページはロボット型検索済みエンジン RSE explosionによって、2006/09/28 23:16:48に保存されたhttp://www.hps.or.jp/news/5863.htmのキャッシュデータです。
RSE explosionは、この説明文より以下のコンテンツとは関連ありません。
*
医療のひろば

糖尿病の食事療法

兵薬界 No.586,2004年11月号

  糖尿病と診断されても、糖尿病治療の基本が食事療法であると解っていても、患者の立場で考えると、出来るだけ今までの日常生活を変えたくないもので、特に食事は、日常生活の中で大きな位置を占めている。それぞれの家庭、それぞれの患者に長年続いてきた食習慣があったはずで、食事療法はその見直しを迫ることになる。

  そして、その影響は患者個人にとどまらず、家族全体の食習慣を見直すこととなるため、家族全体の協力は不可欠である。このことが食事療法の難しい一因である。しかし、食習慣を変えるだけで糖尿病を予防したり、病態を改善出来る例が多い。

  食事療法の原則は、次のとおりである。

1.適正な総エネルギー量の食事
  患者が標準体重を保ち、社会生活を送る上で必要最小限度のエネルギー量とすること。肥満の是正が必要。

2.栄養素のバランスがよい食事
  糖質・蛋白質・脂質の三大栄養素の適正配分。同時にビタミン・ミネラル・食物繊維が不足しないように。多くの種類の食品を食べる。

3.合併症予防のための食事
  昔から糖尿病食は健康長寿食といわれる。糖尿病食は単に血糖コントロールに役立つだけでなく、糖尿病に合併しやすい肥満、高血圧、高脂血症、更には腎症の予防、治療に役立つことが求められる。食事の質にも注意する。

4.規則正しい食事時間
  特に薬物療法を行っている場合に低血糖防止のため、規則正しい食事が要求させる。

5.生涯にわたって続けられる食事
  食事計画に好きな食品が含まれているが、また日常生活のスケジュールに合わせた実現可能な食事計画になっているかなどの配慮が必要である。患者にとって食べる楽しみを持ちつつ、養生の出来る無理のないものでなければ食事療法は続かない。

  現在、日本人の平均的な食事は、およそ糖質59%、蛋白質15%、脂質26%の割合であり、欧米人に比し脂質の比率は少ない。しかし、我が国では動物性蛋白質・脂肪の摂取量が増加する傾向が続いており、厚生省 (現・厚生労働省) は脂質エネルギー比を25%以下になるよう勧告した。糖尿病患者でも総エネルギー量に対し、糖質55〜60%、蛋白質15〜20%、脂質20〜25%が適正と考えられる。


文献・津田・からだの科学 2001年増刊号

文責 : 大平 洋